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グレンギリー12年


今回飲むのはスコットランド中央部に位置し、40近い蒸留所があると言うハイランド地方。その中でも1785年創業でハイランド地方最古の歴史を持つ蒸留所として知られると言うグレンギリーの12年物です。

グレンギリーの名は東ハイランド人達が、大麦畑が広がる谷を呼ぶ名に由来するとか。麦芽の仕込みには天然水を使用し、バーボンの空き樽とシェリーの空き樽二種類で熟成。
このグレンギリー蒸留所ですが、長い歴史故か、200年の間に何度もオーナーが代わっています。原因の一つは有力な水源が近くになく、仕込用水の確保がままならなかったとのこと。


まぁ、その後モルソンさんに買収されたときに井戸が掘られ、長年の課題だった仕込み水の確保に成功しています。

1884年位はブレンデッドウイスキーVAT69で知られるウイリアムサンダーソンが蒸留所を買収、VAT69のメイン原酒となり、1937年にはDCL社の傘下に。その後長い閉鎖期間を経て1968年にはスタンリーPモリソンが買収。

モリソンさんはアイラ島のボウモアを所有していましたが『すべての地域の蒸留所を所有したい』というの夢の実現でもあったそうです。

更にローランドのオーヘントッシャンを加え、モリソン・ボウモア社は3つの蒸留所を所有することになりましたが、1994年7月にサントリーがモリソン・ボウモア社の全株式を取得、3つの蒸留所のオーナーとなっています。
しかし終売になった今はどうなっているのか……さてさて。

面白いのは、スチルの熱源などに北海油田から算出する天然ガスを使用しているそうで、更に冷却水の余熱(温排水)を利用して温室を作っていることで温室内ではトマトを始めとした野菜、シクラメンなどの栽培を行なっていたようです。

……採算が取れなくてやめてしまったそうですが、素晴らしいエコロジーです。

以上ネットと本で調べた蘊蓄でした(ゝω・´★)

このウイスキーはたまたま近くのスーパーで売っているのを見かけて、ネットで検索すると終売品と出たので、買わないと!!!
と完全な勢いで買った衝動買いですf(^^;

お値段的には若輩の自分が、簡単に買える物ではないのですが……勢いと言うのは怖いです。

では飲んでみます。

ストレート。 青リンゴ、レーズン、シナモン、花の香りの後に、そよ風と例えられる僅かなピート臭が感じられ、47度と言う高い度数のアルコールの刺激が鼻を突き抜けます。噎せました。

ロック。 バニラ メープル、と溶けた氷がアルコールを弱め、甘味が全面に出てきて、格段に飲みやすくなります。

ハイボール。 甘味の後にこれまで奥底に隠れていたピートが一気に顔を出します。とても飲みやすく、モルティな甘味と、ピートの爽やかさが心地良いです。

種別 シングルモルト
構成原酒 シェリー樽50バーボン樽50

(10段階評価。星5が平均とさせて頂きます)

香り★★★★★★
味★★★★★
総評★★★★★★(6)

飲み方ストレート◎ロック◎水割り○ハイボール○

オススメ度A

年数物のシングルモルトと言うと、四千円前後するなか、三千円前後で買えていた事を考えるとかなり良心的だったのだなぁ……と思います。

多彩な香りの変化と比較的飲みやすいので、初心者にオススメと言われる理由も分かります。

これが終売になったのは残念でなりません。まだアマゾンや、僕の住む地方には残ってるので気になる方はどうぞ。

余談ですが、ウイスキーブロガーで有名で、僕も良く勉強させていただいてるくり○んさんのサイトで得た情報ですが、信濃屋さんで発売されたプライベートボトリングであるグレンギリー15年が非常に、高い評価を得ているようです。

サントリーさん。再販しませんか?

……近く酒屋でラベルの色褪せたグレンギリー15年を発見。五千と四百円……(高いよぅ……

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