今回はシングルモルトの原点にして基軸とされる、グレンリベットの12年を素人テイスティングです。
酒税がまだ導入されていなかった19世紀初頭。スペイサイドのグレンリベット(ゲール語で静かな谷の意味)では密造酒が盛んに作られていました。
当時、グレンリベットでは二百以上の非合法な蒸留所が存在していたという記録もあるようです。
グレンリベットの創業者として知られるジョージ・スミスもそんな密造人の一人であり、アッパー・ドラミン農場で、酒を密造していたそうで。
しかしながら1824年に同地に合法の蒸留所としてグレンリベットを設立。裏切り者として、同業者の不興を買ったジョージ・スミスは命を狙われ、身の安全を守るために拳銃を持ち歩かざるを得なくなったのは有名なエピソードでしょうか。
創業後、スミスはエディンバラのウイスキー商アンドリュー・アッシャーに原酒の供給を開始。アッシャーがこの原酒を使って1853年に造った「オールド・ヴァッンデッド・グレンリベット」が世界初のブレンドとされています。
その後、19世紀末になってブレンドスコッチウイスキーの人気が高まると、グレンリベットスタイルの原酒の需要が急増。その結果、スペイ川沿いの蒸留所の多くが自分達の造った原酒に「グレンリベット」の名を冠して、ブレンダー向けの販売増を図ったようです。
今でもたまにオークション等でグレンリベット表記のトミントールが、売られていますねぇ(*´ω`*)
ポットスチルはランタン型で、仕込み水はミネラル豊富な硬水はウイスキー作りに向かないという風評を裏切り、麦芽の糖化に多大なる好影響を与えているそうです。
グレングランドや、ロングモーン等と合併を繰り返し、今はカナダの大企業シーグラム社からペルノリカールへ所有者が移っています。
ペルノリカール社に移ってから「世界でもっとも売れているシングルモルト」のステータスをグレンフィディックから奪取するため、シングルモルトや品揃えの拡大や、見直し、生産の増大や、評判の良いカスクストレングスの「ザ・グレンリベットナデューラ」等の新製品開発を行ったのは我々のような消費者にとっては嬉しいことです。
ちなみに2014年にシングルモルト部門で、ナンバーワンを奪取しています(ノ´∀`*)
ストレート
香り 青リンゴを思わせるフルーティーさと、弱めのメープル、食パンを思わせる甘い香り、アルコール刺激が鼻腔をくすぐる。
味 食パンの白い部分を思わせるモルティな甘味、樽から出たタンニンをのような渋み、ピートを思わせる非常に軽いスモーク、白胡椒スパイシーさと続き、余韻は短く消えて行きます。
ロック 微かに青リンゴと生焼けぽいモルティさを感じたあとタンニンを思わせる渋みが強く残ります。
ハイボール 微かなフルーティーさを感じ、スッキリ飲めるハイボール
種別シングルモルト
構成原酒
香り★★★★
味★★★★
総評★★★★(4)
味★★★★
総評★★★★(4)
ストレート○ロック△ハイボール○
オススメ度B
美味しいです。この値段でこのクオリティーのウイスキーが飲めるのは昨今のウイスキー事情を鑑みると嬉しい限りでしょう。
美味しいです。この値段でこのクオリティーのウイスキーが飲めるのは昨今のウイスキー事情を鑑みると嬉しい限りでしょう。
個人的にほぼ同じ値段で販売されているファウンダーズリザーブと比べ、ストレートなら断然完成度も高いこっちで、ハイボール等の割るのなら香味が分かりやすいファウンダーズリザーブの方がオススメでしょう。
バーやひとくちウイスキーさんのザ・グレンリベット3ピースセット等で、是非お試しください!
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